初心者必見!デッキ構築の基礎知識【MTG スタンダード・リミテッド】

この記事では、MTGアリーナを最近始めた方向けに、デッキ構築のための基礎知識について解説します。

チュートリアルやカラーチャレンジを終えた後、2色配布デッキ10種までは入手されたところでしょうか。いくつか配布デッキを試してみて、お気に入りのデッキも見つかりましたでしょうか。お手元のカードをかき集めて自分色にアレンジしてみたいとお考えだと思います。

しかし、いざアレンジしてみようと思うと難しいですよね。このデッキはどんなデッキなのか。このカードはデッキの中でどのような役割を果たしていて、何枚入れたらいいのか。自己流でなんとなくカードを足してみたが思ったように機能しない。そのようなお悩みにお答えしていきましょう。

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デッキ総枚数

MTGのデッキは、スタンダードなどの構築であれば下限60枚、リミテッドであれば下限40枚と定められていますが上限はありません。MTGアリーナにおいてはシステム的な制約により250枚が上限となっておりますが、紙であれば300枚デッキでも400枚デッキでもルール上は認められています。マジックの長い歴史の中では2,000枚を超えるデッキが競技大会に持ち込まれたケースすらあります。

しかし、よほど特殊なケースを除き一般論としてデッキ総枚数はルール上の下限枚数とするのが最適とされています。理由は単純明快です。特定のカードを引く確率を最大化するため、となります。

極端な例で考えてみます。デッキにたった1枚しか入っていないカードを引く確率は、60枚デッキの場合と600枚デッキの場合でどちらがより高いでしょうか?前者であれば1/60(1.67%)ですが、後者の場合はわずか1/600(0.167%)となってしまうのです。

したがって、デッキ総枚数を減らせば減らすほどカードを引く確率が高まるということはお分かりいただけることと思います。MTGに限らずTCGというゲーム全般にいえることですが、デッキに入れたカードを引く確率や期待値を考えることは重要です。

デッキタイプ・アーキタイプ

デッキがどのような戦い方を目指すのかを先に決めておきましょう。おおざっぱには攻撃型防御型の2種類のデッキがあると思ってください。

  • アグロ(高速・攻撃型)…マナコストが軽い(1~3マナ程度)クリーチャーを序盤から展開し、相手の準備が整う前に早期決着を目指す。
  • コントロール(低速・防御型)…序盤は呪文などで時間稼ぎをしながらしのぎ、中盤以降、マナコストが重い(4~6マナ程度)クリーチャーで制圧する。

そのほか更に細かい区分でいうと、攻撃型と防御型の中間に位置するミッドレンジ、攻撃型の一形態としてかく乱的アグロ、低速型の一形態としてランプ、いずれにも当てはまらないようなコンボといったデッキタイプが存在します。

カードの種類と役割

MTGのカードは大きく土地と呪文の二種類に分かれます。

土地

呪文を唱えるために必要なマナを供給します。デッキタイプによって必要とされる枚数が異なりますが絶対に必要となるカードです。しかし、唱える呪文がなければ土地そのものは基本的に何もしないため、引きすぎてもいけないし引かなさすぎてもいけない。誰しも枚数配分に頭を抱えています。

一般的に、アグロ(攻撃型)デッキは少ないマナでも機能するため少なめの枚数配分となり、コントロール(防御型)デッキは大量のマナを必要とするため多めの枚数配分となる傾向があります。

呪文

マナを使用して唱えることができ、様々な効果が発生します。しばしば勘違いされがちですがクリーチャーも呪文に含まれます。召喚呪文を唱えてクリーチャーを呼び出しているイメージです。

呪文はルール上のタイプとしてクリーチャー、アーティファクト、エンチャントといったタイプを持っていますが、ここではゲーム展開において果たす機能・役割により呪文を分類します。

同じタイプでも異なる機能を持っていたり、逆に異なるタイプでも似たような機能を持つ呪文も存在します。カードの枚数配分を調整する際にも、タイプではなく機能に着目して考えることになります。

  • 戦闘要員
  • 除去呪文
  • 強化呪文
  • 妨害呪文
  • ドロー呪文

戦闘要員

ゲームの主役となり、対戦相手に攻撃したり、場合によって対戦相手の戦闘要員と戦う役割を担います。

クリーチャーは戦闘要員の一種です。多くのデッキにおいては、対戦相手のライフをゼロにするという目標を達成するため、クリーチャーが継続的な攻撃によるダメージの稼ぎ手、ダメージ源となります。クリーチャーが無力化されずに戦場に残り続けている限り対戦相手に圧力をかけ続けます。タイプが直接的に「クリーチャー」であるカードに限らず、「クリーチャー・トークンを生み出すソーサリー呪文」「毎ターン継続的にクリーチャー・トークンを生み出すエンチャント」なども含まれます。

戦闘要員とはより広く定義すると、勝ちという目標に近づけるために毎ターン継続的な活動を続け、対戦相手に圧力をかけ続けるものといえます。ここでは戦闘要員と呼んでいますが「脅威」と呼ばれることもあります。

具体例を挙げると、「毎ターン手札を補充しながら奥義という勝ち手段に向かうプレインズウォーカー」や、「毎ターン対戦相手のライブラリーを削り続け、ライブラリー0枚という勝ち手段に向かうアーティファクト」などもこの定義に当てはまります。

数の差こそあれどいかなるデッキでも必ず採用されます。戦闘要員がデッキの主役であり、これ以外の呪文は基本的に戦闘要員の活動を支援するものとして位置づけられます。

除去呪文

対戦相手の戦闘要員を破壊したり無力化する呪文です。単に除去といった場合は基本的にクリーチャー除去を指します。

クリーチャーに対する除去として、タフネス以上のダメージを与える、タフネスを修整して0以下にする、破壊・追放するといった方法が多く用いられます。リミテッドにおいてはクリーチャーの攻撃やブロックを禁止することによる無力化も除去に含まれます。複数のクリーチャーをまとめて破壊・追放する呪文も存在し、範囲除去、全体除去とも呼ばれます。

なお、クリーチャーによっては除去が効かなくなる、効きづらくなる能力を持っており、これを「除去耐性を持っている」といいます。キーワード能力としては「護法」「呪禁」「破壊不能」といった能力が代表的な除去耐性能力として知られています。

デッキタイプに関係なく採用されますが、主にコントロール(防御型)デッキでは多めの枚数が採用される傾向にあります。

強化呪文

その名の通り味方の戦闘要員(基本的にクリーチャー)を強化します。

パワー・タフネス強化のほか、メリット能力を付与するものも含まれます。ターン終了時までの一時的な強化のほか、オーラや装備品による永続的な強化など、呪文によって効力時間の違いがあります。

唱えられるタイミングも呪文によって異なります。インスタントタイミングの強化呪文は間接的に対戦相手のクリーチャーを除去したり、対戦相手の除去を回避するために使われることがあります。ソーサリータイミングの強化呪文はそのような使い方はできず、強化呪文のタイミングに合わせて除去呪文を使われるとクリーチャーごと失うというリスクがあります。

呪文の性質上、ほかのクリーチャーが展開されていなければ効果を発揮しません。基本的には序盤からクリーチャーを展開するようなアグロ(攻撃型)デッキにおいて採用されます。

妨害呪文

対戦相手の呪文を妨害するための呪文です。主に打ち消しや手札破壊(ハンデス)が該当します。

打ち消しは対戦相手の呪文の効力を無効化します。対戦相手の除去などから味方の戦闘要員を守るために使うほか、一度戦場に出てから除去するのでは手遅れになってしまうような強力な戦闘要員に対して、戦場に出る前の呪文の段階で打ち消すといった使い方ができます。

対戦相手の呪文を予測して打ち消し呪文のためのマナを残しておく(構える)必要があり、対戦相手が予想と違う行動をとってきたときに使わなかったマナを損するリスクがあります。

手札破壊(ハンデス)は対戦相手の手札を見てから選んで捨てさせるもの、対戦相手に選ばせて捨てさせるものがあります。対戦相手が強力な呪文を唱える前に未然に防ぐ効果がありますが、捨てさせたはずなのに同じカードを引かれてしまって意味なかったなんてことも往々にしてあります。

主にコントロール(防御型)デッキで採用されますが、一部のアグロ(攻撃型)デッキでも見られます。妨害呪文を搭載したアグロデッキのことをかく乱的アグロとも呼びます。

ドロー呪文

手札を増やすための呪文です。単純に「カードを引く」と書いてあるカードだけでなく、墓地からカードを手札に加えるなど、ドロー以外の方法によって手札を増やすものも含みます。

ソーサリーやインスタントなどで「カードを1枚引く」の場合は差し引きで手札が増えていないため、ここでいうドロー呪文の定義に含みません。「カードを2枚引く」などで手札が増えているものをドロー呪文とします。

特にコントロール(防御型)の場合長期戦にわたることが多く、長期戦においては手札が多いほど有利とされています。一方、アグロ(攻撃型)のデッキにおいては手札を使い切る前に決着をつけることを目指すため、ドロー呪文が必要となるケースはそれほど多くありません。

カードの枚数配分

アグロ(高速・攻撃型) 特徴と構成例

序盤から戦闘要員を展開して攻めるデッキタイプであり、決着ターンは構築デッキで5ターン、リミテッドで6ターン程度が目標とされます。

カード分類小分類60枚デッキ40枚デッキ設計
戦闘要員26枚17枚初手に平均3枚(3/7)
1マナ8枚3枚
2マナ9枚6枚初手に平均1枚(1/7)
3マナ7枚5枚3ターン目に平均1枚(1/9)
4マナ2枚3枚
土地24枚16枚4ターン目に平均4枚(4/10)
空きスロット10枚7枚
除去呪文3枚2枚
強化呪文7枚5枚
合計60枚40枚

コントロール(低速・防御型) 特徴と構成例

序盤は除去呪文などで時間稼ぎをしながらしのぎ、中盤以降、マナコストが重い(4~6マナ程度)クリーチャーで制圧するデッキタイプです。長期戦を見据えてドロー呪文が採用されるケースが多いです。

カード分類小分類60枚デッキ40枚デッキ設計
除去・妨害呪文17枚11枚初手に平均2枚(2/7)
全体除去3枚
単体除去8枚4枚
妨害呪文6枚2枚
5枚
ドロー呪文6枚4枚4ターン目に平均1枚(1/10)
土地26枚17枚ドロー呪文込みで6ターン目に平均6枚(6/14)
戦闘要員11枚8枚
合計60枚40枚

ミッドレンジ(中速・中間型) 特徴と構成例

アグロとコントロールのいいところどりで、状況によってアグロとしてもコントロールとしても戦えるように構成します。

カード分類小分類60枚デッキ40枚デッキ設計
戦闘要員24枚16枚
2マナ8枚6枚2ターン目に平均1枚(1/8)
3マナ7枚5枚3ターン目に平均1枚(1/9)
4マナ6枚4枚4ターン目に平均1枚(1/10)
5マナ3枚1枚
土地25枚17枚
空きスロット11枚7枚
除去・妨害呪文9枚4枚
強化呪文2枚
ドロー呪文2枚1枚
合計60枚40枚

解説

アグロ(高速・攻撃型)

戦闘要員の枚数

マナコストが比較的軽い1~3マナ程度の戦闘要員が重視されます。5マナの戦闘要員が展開できるのは平均6ターン目であり、実際に攻撃に参加できるのは7ターン目以降と遅いため、アグロ型で採用することは基本的にありません。4マナの戦闘要員は補助的に採用されたりされなかったりします。

手札の補充を行うことは想定しておらず、初期手札に引いた戦闘要員のみで充分な展開ができるよう、初期手札7枚のうちに3枚程度の戦闘要員を含むことが期待されます。すなわち、デッキ全体の3/7(43%)程度が戦闘要員で構成され、60枚デッキなら26枚程度、40枚デッキなら17枚程度が適正枚数となります。

また、アグロ(攻撃型)では戦闘要員のマナコスト別の枚数(マナカーブ)が重視されます。特に2マナの戦闘要員は初期手札7枚のうちに1枚以上含まれていることが求められ、デッキ全体の1/7(14%)程度の枚数とすることが推奨されます。1マナ、3マナ、4マナの戦闘要員についてはそれぞれ必要なターン数に期待値が1枚を超えるように計算すると配分は以下のようになります。

マナコスト設計60枚デッキ40枚デッキ
1マナ初手に平均1枚(1/7)9枚6枚
2マナ初手に平均1枚(1/7)9枚6枚
3マナ3ターン目に平均1枚(1/9)7枚5枚
4マナ4ターン目に平均1枚(1/10)6枚4枚

もちろん上記のとおりに配分してもいいのですが、リミテッドでは1マナ戦闘要員を6枚もピックできることがそもそもまれであること、1マナ戦闘要員を引きすぎると別の問題が発生することからもう少し少なめの枚数とすることが多いです。また4マナ戦闘要員はあくまで補助であり必ずしも引けなくても構わないことから少なめの枚数とします。具体的には以下の例のようになります。

マナコスト60枚デッキ40枚デッキ
1マナ8枚3枚
2マナ9枚6枚
3マナ7枚5枚
4マナ2枚3枚
合計26枚17枚

土地の枚数

土地枚数は4マナの戦闘要員を含むかどうかで変わります。含む場合は4ターン目までに引く10枚のカードのうち4枚が土地であるよう、デッキ全体の4/10(40%)程度が土地で構成されます。含まない場合は3ターン目までに引く9枚のカードのうち3枚が土地であればよく、デッキ全体の3/9=1/3(33%)程度で事足りる計算です。実際にはもう少し余裕を持たせて、1回マリガン(引き直し)でも3枚の土地を確保できるよう、デッキ全体の3/8(38%)程度の枚数とすることも考えられます。

空きスロットの枚数

土地と戦闘要員を除いた残りのスロットにその他の呪文を入れていきます。すべて除去呪文とするケースもあれば、強化呪文や妨害呪文が入ってくるケースもあります。ドロー呪文については入れない場合が多いです。

上記で戦闘要員を3/7、土地を4/10として配分した場合の構成例を示します。

カード分類60枚デッキ40枚デッキ
除去呪文3枚2枚
強化呪文7枚5枚
合計10枚7枚

コントロール(低速・防御型)

筆者はコントロールデッキに詳しくはないのですが一応それっぽい根拠とともに説明してみます。

除去呪文・妨害呪文の枚数

序盤の時間稼ぎのため、除去呪文や妨害呪文の枚数が重要となります。初期手札7枚のうちに2枚程度の除去・妨害呪文を含むことが期待されます。すなわち、デッキ全体の2/7(29%)程度が除去・妨害呪文で構成され、60枚デッキなら17枚程度、40枚デッキなら11枚程度が適正枚数となります。

なお、リミテッドの場合11枚もの除去・妨害呪文をピックできることはまれであり、一部は壁役クリーチャーで代用することが多いです。意識する相手によって枚数配分は異なりますが、一般的には以下のような枚数配分をイメージすればいいと思います。

カード分類60枚デッキ40枚デッキ
全体除去3枚
単体除去8枚4枚
妨害呪文6枚2枚
5枚
合計17枚11枚

ドロー呪文の枚数

除去・妨害呪文が上記の配分だと4~5ターン目に手札が足りなくなるはずなので、そのタイミングで補充することを考えます。すなわち、4ターン目までに引く10枚のカードのうち1枚がドロー呪文となるよう、60枚デッキの場合で6枚、40枚デッキの場合で4枚のドロー呪文で構成すればよいことになります。

土地の枚数

6ターン目までに6枚の土地を確保できるよう配分します。ドロー呪文の使用を前提とした場合に引くカードの枚数は14枚となっているはずなので、土地はデッキ全体の6/14=3/7(43%)程度であればよく、60枚デッキなら26枚程度、40枚デッキなら17枚程度が適正枚数となります。

戦闘要員の枚数

上記の除去・妨害呪文やドロー呪文、土地の枚数を引いた残りを戦闘要員に割り当てます。すなわち、60枚デッキなら11枚、40枚デッキなら8枚程度となります。コントロールにおいて戦闘要員が必要となるのは盤面を完全に制圧しきった後になるので、もはやマナカーブは関係ありません。

6ターン目までに2~3枚程度の期待値となる少数精鋭チームです。各々がそれ1枚で制圧できるぐらいのスペックが要求されます。2マナ以下の戦闘要員が採用されることはほとんどなく、最低でも3マナ、多くは4~6マナの戦闘要員で構成されます。

ミッドレンジ(中速・中間型)

戦闘要員の枚数

序盤に展開できる2~3マナの戦闘要員と、盤面を制圧できる4~5マナの戦闘要員をバランスよく配分します。攻撃型としても戦えるよう、戦闘要員のマナコスト別の枚数(マナカーブ)が重視されます。

それぞれ必要なターン数に期待値が1枚を超えるように計算すると配分は以下のようになります。なお、5マナの戦闘要員は土地の枚数の関係で展開ターンが6ターン目となり、6ターン目時点での期待値で計算しています。

マナコスト割合60枚デッキ40枚デッキ
2マナ2ターン目に平均1枚(1/8)8枚6枚
3マナ3ターン目に平均1枚(1/9)7枚5枚
4マナ4ターン目に平均1枚(1/10)6枚4枚
5マナ6ターン目に平均1枚(1/12)5枚4枚

もちろんこの通りに配分してもいいのですが、5マナの戦闘要員は必ずしも引けなくても構わないため、実際にはこれより少なめの枚数にすることが多いです。具体例としては以下のようになります。

マナコスト60枚デッキ40枚デッキ
2マナ8枚6枚
3マナ7枚5枚
4マナ6枚4枚
5マナ3枚1枚
合計24枚16枚

土地の枚数

基本的には5マナの戦闘要員を展開できることを想定し、アグロよりも少し多めの枚数にすることが多いです。60枚デッキであれば25枚、40枚デッキであれば17枚が適正とされることが多いです。この枚数に確たる根拠はありませんが、ドロー呪文なしでも期待値上6ターン目には5枚の土地を引ける計算となります。

空きスロットの枚数

基本的には除去・妨害呪文を採用して幅広く対処できるように構成します。リミテッドでは除去が不足しがちなため、強化呪文で補う場合があります。また長期戦にも耐えうるよう、ドロー呪文を少量採用するケースがあります。

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