こんばんは。火花の学者、おじょーです。今夜は「エルドレインの森」クイックドラフトで高い勝率を誇る赤白祝祭アグロの組み方をご説明いたします。
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コンセプト
決め打ち攻略法とは
決め打ちドラフトとは、引いたパックの内容に関係なく常に同じデッキを組むことを目指すドラフト戦略です。色を固定することで必要なカードも絞られるので、結果的に覚えることも少なくなります。今回はたったの9枚覚えるだけでドラフトができるのでぜひ挑戦してみてください。
ドラフトってやっぱり腕の差が出やすくてとっつきにくい、そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。最初は近道をしましょう。ドラフトはあなたが思ってるよりは簡単です。勝てて楽しい!まずはそういう体験をしてみませんか?
赤白祝祭アグロとは
赤白祝祭アグロのコンセプトについて公式のドラフトアーキタイプの記載を確認してみましょう。
役割はオーラの一種であり、基本的には+1/+1修整とおまけ効果がつきます。クリーチャー1体につき1枚しかつけられない点は注意が必要なものの、生成する手段が多く、手軽に強化できるのがポイントです。
祝祭とは、1ターンにパーマネントを2つ出すことで、P/T修整などのボーナスを得られる能力です。達成するための方法としては、軽量クリーチャーを2枚同時プレイしてもいいですし、トークン生成を活用すると1枚で祝祭を達成できたりします。祝祭を達成する過程の中で自然と複数展開することになるため、全体強化とも相性がいいです。
実際に回してみた感想としてはどちらかというと、複数展開と全体強化がメインの勝ち筋という位置づけとなり、祝祭や役割は補助的な攻撃手段という感覚です。
エルドレインの森 ドラフト環境所感
- 食物やネズミをはじめとしたトークン生成の手段と、それを活用する協約、祝祭といったギミックが強力です。協約を得意とする黒、赤、緑が有利な環境とされています。
- 出来事を持つカードは1枚で2枚分の働きをしてくれます。強力な反面、出来事に合わせて除去や打ち消しを打たれたりすると致命傷になりかねません。本体と出来事の色が異なるカードも収録されているため、タッチで運用できることも意識したい。
- 除去は全体的にコストが重めに設定されている印象。クリーチャーを除去で対処しようとするとテンポロスになることが多く、プレイアブルな除去は数が限られてきます。除去よりもクリーチャーの質のほうが勝ることから、平均決着ターン8.7と歴代でも屈指の高速環境となっています。
- コモンやアンコモンのカードパワーが全体的に底上げされており、レアリティによるカードパワーの格差は小さめという印象です。レアを無視してコモンからピックすべき場面も散見され、シナジーを重視したデッキ構成が重要となります。
赤白祝祭アグロの立ち位置
17Lands.comの統計によると赤白が最も勝率が高いという結果が出ています。先述の通り、赤の生成するネズミトークンを活用して、祝祭を誘発させながら戦うギミックが強力です。
除去の性能が控えめであることも追い風となります。軽量クリーチャーによる攻防において形勢が固まると盤面を取り返すことは難しく、そのまま決着まで押し切ることができます。
デッキ構成例
出来事が呪文の代わりとなるため、純粋な呪文は少し枚数を減らして出来事持ちのクリーチャーを増やします。
1マナクリーチャーは役割で強化できるので中盤以降もしっかり出番がありますし、2マナ3マナはいつもより多めの7枚6枚になることが多いです。一方、5マナ以上はよほどの性能でない限り不要なので、土地は16枚で充分となります。
呪文の枚数配分は、全体強化を2枚と、単体強化を2枚程度入れた構成がおすすめです。除去は残った枠で2枚程度、質の高いものを厳選して入れたいです。
カードの種類 | 小分類 | 枚数 |
クリーチャー呪文 | 18 | |
1マナ | 2 | |
2マナ | 7 | |
3マナ | 6 | |
4マナ | 3 | |
その他呪文 | 6 | |
全体強化 | 2 | |
単体強化 | 2 | |
除去呪文 | 2 | |
土地 | 16 |
キーカード解説
合計9枚のキーカードから覚えていきましょう。
複数展開+全体強化
デッキの主軸となるのは、≪ネズミ捕りの見習い≫と≪エッジウォールの群れ≫それから全体強化の≪かじりつく大合唱≫の3枚となります。
≪ネズミ捕りの見習い≫と≪エッジウォールの群れ≫で3マナ、4マナとクリーチャー複数展開した後、5ターン目≪かじりつく大合唱≫とつなげる動きが強力です。
≪かじりつく大合唱≫は全体強化による詰めの動きもさることながら、1/1のネズミを再展開もできるので、中盤戦で相手の防衛線を破壊するのにも役立ちます。勝った試合のほとんどが≪かじりつく大合唱≫を決めて勝っているので、2枚入れても後悔しないカードだと思いました。
祝祭ギミック
序盤から中盤にかけての盤面の取り合いで活躍するのは、祝祭による点の攻めです。≪大餐会の客人≫は祝祭を達成すると3/3トランプルと4マナ相当のサイズになり、3点6点とダメージを稼いでくれます。
祝祭を達成する手段としては、先ほどのクリーチャー複数展開の他に≪希望ある祈祷≫や≪レッドキャップの盗賊≫でもOKです。≪希望ある祈祷≫は本体のエンチャントと2/2の騎士トークン、≪レッドキャップの盗賊≫は本体2/3のクリーチャーに宝物トークンでそれぞれパーマネント2つ分となります。
≪レッドキャップの盗賊≫の生成する宝物は、マナ加速としても色事故防止としても使えますし、多色出来事のタッチ運用にもうってつけです。
役割
役割による強化は+1/+1のサイズアップが上限となりますが、1/1が2/2に、2/2が3/3になるだけでも攻撃性能は大きく変わります。
≪魔女の印≫はクリーチャー1体を強化しつつ手札を整えることができるため、その後の展開がスムーズになる利点があります。
≪愉快な吟遊詩人≫や≪恋に落ちた騎士≫はクリーチャーを展開しつつ、軽いコストで他のクリーチャーに役割をつけることができます。≪恋に落ちた騎士≫の出来事に除去を合わせられると、本体ごとやられるリスクがあるため、≪愉快な吟遊詩人≫のほうが低リスクで強化できておすすめです。
また≪愉快な吟遊詩人≫によってつけられる若き英雄は、攻撃するたびに+1/+1カウンターが乗り、タフネス4になるまで成長が続きます。赤白はタフネスが低めのクリーチャーが多く、若き英雄による伸びしろが大きい点も相性がよくなっています。
その他候補カード
以下は余裕があれば覚えていきましょう。全部で12枚あります。
1マナクリーチャー
- ジンジャーブルート…1マナ1/1、速攻。特殊な回避能力を持っており、盤面にかかわらず攻撃を通しに行きやすい。素のP/Tは低めなものの、役割によって強化することでアタッカーとしてのポテンシャルを発揮できる。特に若き英雄・役割を付けてやると化け物が誕生します。
- 攻め立てられる槍護衛…1マナ1/1。素のP/Tはともかく、死亡時に1/1のネズミを出す能力が偉い。雑に攻撃させたりブロックに回しやすいクリーチャーです。ジンジャーブルートと同様、若き英雄・役割との相性は抜群です。
2マナクリーチャー
- 案山子の導き手…2マナ2/1、到達。1ターンにつき1マナを好きな色のマナに変換できるため、色事故防止としても多色出来事のタッチ運用にも便利です。
- 武器庫のネズミ…2マナ3/1。祝祭を達成したターンは3/3となります。素でもパワー3で殴れるものの、1マナのクリーチャーと簡単に相打ちになってしまうため、できれば祝祭能力を活かして攻めていきたいところです。
- 霜橋の護衛…2マナ2/2。相手のブロッカーをタップすることで攻撃を通していく動きができるため、疑似的な除去枠としても機能します。
3マナクリーチャー
- トロッコの向こう見ず…3マナ4/2。出来事面はコンバットトリックとして使ったり、疑似的な本体2点火力として使える点が優秀。本体も4/2とパワーが高く、頼れるアタッカーです。
- 備え蓄える祝賀者…3マナ3/2。占術2によりその後のドローの質を高められるのがありがたい。戻すカードとしては仕事を終えた≪希望ある祈祷≫が最高の相棒です。
除去
- 塔の点火…1マナインスタント。協約なしで2点火力、協約すると3点火力となり、1マナインスタントとしては範囲が広く優秀です。赤はネズミトークンを生成できるので協約のタネには困りません。軽く強力な除去なので見かけたら真っ先に取りたいカード。
- 乱入…4マナソーサリー。4点火力。タフネス5以上のクリーチャーはそこまで多くないため、ほぼ確定除去としてはたらきます。味方のクリーチャーを同時に強化できるのも強力。4マナという重さが気になるところですが、クリーチャーよりも優先してピックする価値は充分にあります。
- コイン弾き…1マナインスタント。タフ1いじめとして使う他、戦闘の補助としても活躍します。カード1枚引く効果がついているので、不利交換になりにくいのがうれしいところ。
- 取り籠め…2マナオーラ。いわゆる≪平和な心≫効果に加え、起動型能力の追放効果により、理論上はあらゆるクリーチャーを後腐れなく除去することができます。
強化呪文
- アルコンの栄光…1マナインスタント。協約することで飛行と絆魂を付与することができ、うまく使うことでダメージレースを有利にしたりとどめの一撃にも役立ちます。
関連動画
ドラフト7勝デッキのプレイ動画を作成しておりますのでこちらもご覧ください。05:41 あたりから実践編となります。
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